〜なぜ同じ出来事でも受け取り方が違うの?〜

先日、「心と食のお話し会」を開催しました。

その中で、少しだけ「潜在意識と顕在意識」についてお話ししたところ、

「潜在意識と顕在意識という言葉を知らなかった」

という方もおられ、興味を持っていただきました。

そこで今回は、私たちの心について、少しお話ししてみたいと思います。

同じ出来事なのに、なぜ感じ方が違うのでしょう?

例えば、誰かから

「もっと頑張った方がいいんじゃない?」

と言われたとします。

ある人は、

「私のことを応援してくれているんだ」

と思うかもしれません。

でも別の人は、

「私はまだダメだと言われた」

と傷つくかもしれません。

同じ言葉を聞いたのに、どうしてこんなに受け取り方が違うのでしょう?

そこには、その人がこれまで経験してきたことや、記憶、価値観、身についた考え方などが関係していることがあります。

顕在意識とは?

「顕在意識」は、簡単にいうと、自分で気づいている意識です。

「今日は何を食べよう」

「明日は早く起きよう」

「この服を着て出かけよう」

このように、自分で考えたり、判断したりしていることは分かりやすいですね。

「私はこう思っている」と、自分で認識できる部分です。

では、潜在意識とは?

一方で私たちには、普段は意識していなくても、これまでの経験や学習によって身についた記憶や習慣、考え方があります。

日常では、それらが無意識のうちに判断や行動に影響することがあります。

一般には、こうした自分では気づきにくい心の働きを「潜在意識」と表現することがあります。

例えば、

「人に迷惑をかけてはいけない」

「失敗してはいけない」

「人から嫌われてはいけない」

「もっと頑張らなければならない」

そんな考えが、いつの間にか自分の中で当たり前になっていることはありませんか?

子どもの頃の経験が影響することも

私たちは、子どもの頃から家庭や学校、友人関係など、たくさんの経験を重ねながら成長します。

その中で、

「こうすれば褒めてもらえる」

「こんなことを言うと怒られる」

「我慢した方がうまくいく」

といったことを学んでいきます。

子どもの頃には自分を守るために必要だった考え方が、大人になっても習慣として残っていることがあります。

すると、

本当は断りたいのに断れない。

人に頼ることが苦手。

いつも周りの人を優先してしまう。

失敗するのが怖くて、新しいことを始められない。

そんな行動につながることもあります。

「性格だから仕方がない」と決めなくてもいい

「私は心配性だから」

「私は人付き合いが苦手だから」

「私はいつも自信がないから」

私たちは、自分についてこう決めつけてしまうことがあります。

でも、それがすべて生まれつきの性格とは限りません。

これまでの経験から身につけた考え方や習慣が関係していることもあります。

まず、

「私は、どうしてこう感じるのだろう?」

と自分の心に気づくこと。

そこから変化が始まることがあります。

自分を責めるのではなく、自分を知る

潜在意識について知る目的は、過去の出来事や誰かを責めることではないと私は思っています。

また、

「こんな考え方をする私はダメ」

と自分を責めるためでもありません。

むしろ、

「そうか。私はこういう経験があったから、こんなふうに感じやすいのかもしれない」

と、自分を理解するためのものです。

自分の心の癖に気づくと、

「いつもと違う考え方もできるかもしれない」

という選択肢が生まれます。

心にも「気づく時間」を

私はヨガや呼吸、瞑想についても学んできました。

呼吸に意識を向けると、自分の身体の状態に気づくことがあります。

同じように、

「今、私は何を感じている?」

「どうしてこんなに腹が立ったのだろう?」

「本当はどうしたかったのだろう?」

と自分に問いかけてみることも、心に気づく時間になります。

すぐに答えが出なくても大丈夫です。

まず、自分の気持ちに気づいてあげること。

それだけでも、自分との付き合い方は少しずつ変わっていくのではないでしょうか。

人間関係にも役立つ「みんな違う」という視点

潜在意識や心の仕組みを知ることは、人間関係を考えるうえでも役立ちます。

自分には自分の経験があります。

相手には相手の経験があります。

だから、同じ出来事でも感じ方や受け取り方が違うのは、ある意味とても自然なことなのですね。

「どうしてあの人は分かってくれないの?」

と思ったとき、

「この人には、この人なりの受け取り方があるのかもしれない」

と少し考えてみる。

それだけでも、人との関わり方が変わることがあります。

自分の心を知ることは、自分を大切にすること

私たちは、他人のことはよく見えても、自分自身の心については意外と知らないものです。

だからこそ、ときには立ち止まって、

「私は今、何を感じているのだろう?」

と自分に聞いてみる。

自分の中にある思い込みや習慣に気づいたとしても、無理に消そうとする必要はありません。

まずは、

「そんな自分もいるんだね」

と気づくところから始めてみませんか?

心の仕組みを知ることは、誰かを変えるためではなく、自分自身をより深く知ること。

そして自分を知ることは、自分らしく、心地よく生きていくための第一歩になるのではないでしょうか。

きょうも最後までお読みいただきありがとうございました。

心と食のアドバイザー 万寿(マス)